今回は、ギリアド・サイエンシズ(GILD)の2010年度~2019年度の決算データをまとめました。
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ギリアド・サイエンシズ 基本データ
基本情報
会社名 | Gilead Sciences, Inc. |
ティッカー | GILD |
本社 | カリフォルニア州 |
決算 | 12月 |
設立 | 1987年 |
上場 | 1994年 |
事業内容
ギリアドサイエンシズは、バイオ医薬品をつくる会社。
抗インフルエンザ薬『タミフル』の特許を持っています。
また、エイズやB型・C型肝炎ウイルスなどの感染症治療・予防薬の開発でも成功しました。
インフルエンザ、HIV、肺炎など、人類の問題ともいえる病気の治療薬を、開発した会社です。
現在は、新型コロナウイルス感染症治療薬「レムデシビル」(2020/5/2にFDA承認)が注目されています。
株価チャート

1994年にIPOされた時の株価は0.54ドルが、2015年7月に123.37ドルまで上昇。
21年間で株価は、228倍にもなりました。
2015年頃には、ギリアドサイエンシズに投資しておけば、誰でも億万長者になれると言われたほどです。
しかし、その後はバイオ株ブームの終わりとともに株価は下落。
現在の株価は、2015年につけた最高値から35%も下落しています。
ギリアド・サイエンシズ 業績
売上高・営業利益

2014年に、C型肝炎の治療薬「ハーボニ」の承認取得を受け業績は、一気に拡大しました。
しかし、薬価を高く設定したことで、世間から嫌われてしまいました。
その後は、薬価が引き下げられ、売上と利益は大幅に減少しています。
営業利益率

利益率は下落傾向ですが、
現在でも優良企業の目安である10%を超えています。
EPS(1株当たり利益)

BPS(1株当たり純資産)

会社の体力を表すBPSは、
2018~2019年度に減少しています。
これは、積極的な株主還元をしたためです。
キャッシュフロー

フリーキャッシュフローは、
10年間プラスを維持しています。
ギリアド・サイエンシズ 株主還元
1株あたり配当

2015年度から配当を開始しました。
2020/5/2時点の予想配当利回りは3.2%。
配当性向

利益に対して多くの配当を払っており、配当の安全性は高くはありません。
自社株買い

自社株買いに積極的で10年で発行済株数の約27%を減らしました。
株主還元には積極的な会社といえます。
ギリアド・サイエンシズ バリュエーション
PER(株価収益率)

過去5年間の平均PERは17.50倍
2020/5/2時点のPERは20.50倍
PBR(株価純資産倍率)

過去5年間の平均PBRは5.43倍
2020/5/2時点のPBRは4.54倍
PCFR(株価キャッシュフロー倍率)

過去5年間の平均PCFRは8.46倍
2020/5/2時点のPCFRは11.14倍
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コメント
ギリアド・サイエンシズが、最も注目されているのは、新型コロナウイルス感染症治療薬「レムデシビル」です。
アメリカのFDAは、「レムデシビル」の緊急使用を承認したと発表しました。
これは、短期的にギリアド・サイエンシズの業績を押し上げる要因とはなりません。
150万個を無償提供するためです。
ギリアド・サイエンシズは、薬価が高いということで嫌われ者。
バリュエーションは割高ではありません。
わたしは、今回の件でギリアド・サイエンシズのイメージが良くなって欲しい。
バイオ医薬品をつくるには、膨大な時間とお金がかかるからです。
FDAから承認を受けることができる薬は、ほんのわずか。
承認を受けることができず、経営が厳しくなり、破綻する会社もあります。
ギリアドのような製薬会社は、病気になった患者が多ければ儲かります。
患者が多くなければ儲かりません。
それなのにギリアドは新型コロナウイルスが、拡大すると分からない時から治療薬の開発をしてくれていました。
新型コロナウイルスの感染が拡大しなければ、今回の開発は無駄になっていた可能性もあります。
人類の危機ともいえる病気に立ち向かってきたギリアド・サイエンシズに、人々は感謝すべきだと思う。
ギリアド・サイエンシズは、不景気に強いヘルスケアセクターで高配当なところが魅力です。
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