バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BK)の2010年度~2019年度の決算データをまとめました。
証券会社と銀行で働いていた私が投資判断をする際にチェックするポイントを中心にまとめています。
データソースは、こちらです。
基本データ
基本情報
会社名 | The Bank of New York Mellon Corporation(BNY Mellon) |
ティッカー | BK |
決算 | 12月 |
設立 | 1784年 |
事業内容
BNYメロンは、個人向けの支店はなく、個人向けの貸し出しもほとんどありません。
金融資産の管理に特化した会社なのです。
株式や債券などの金融商品を顧客から預かり、保管金額に対して手数料を徴収するビジネスモデル。
BNYメロンが、管理している金融資産は、天文学的な数字です。
35.2兆ドルの資産を管理しています。
これは、日本の年間GDPの約7倍です。
株価チャート
10年間の株価は市場平均を大きくアンダーパフォームしています。
業績まとめ
売上高・当期純利益
売上高と当期純利益は、安定して推移しています。
BNYメロンは、企業買収によって規模を拡大させています。
買収の対象は、独立系の運用会社です。
売上高当期純利益率
利益率は、上昇傾向。
残高に対して手数料を徴収する仕組みであるため、保管している株式などの時価評価があがれば利益率を上昇させる要因になります。
EPS(1株当たり利益)
1株当たり利益は、安定して成長しています。
BPS(1株当たり純資産)
会社の体力を表す1株当たり純資産も順調に増加しています。
株主還元まとめ
1株あたり配当
配当は増配基調です。
コロナショックの影響で減配の可能性もありますが、2020/4/29時点の予想配当利回りは約3.3%。
配当性向
配当性向は、安全に配当を支払える水準である50%を下回っています。
一時的な減配はあるかもしれませんが、長期的には増配が期待されます。
自社株買い
自社株買いを積極的に実施しています。
10年で、発行済み株式の22%を減らしました。
バリュエーションまとめ
PER(株価収益率)
過去5年間の平均PERは14.69倍
2020/4/29時点のPERは8.00倍
PBR(株価純資産倍率)
過去5年間の平均PBRは1.28倍
2020/4/29時点のPBRは0.87倍
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コメント
BNYメロンは、従来の銀行とは違い、資産管理や運用による手数料が主な収益源となります。
そのため他の銀行と比べれば信用リスクにさらされる危険性は格段に落ちます。
また、長年の信頼により資産管理の規模は天文学的な数字。
参入障壁が非常に高い事業です。
長期的には、安定した利益、今後も自社株買いや配当など魅力的な株主還元が期待されます。
BNYメロンの事業内容は、もはや銀行なのか?と思うレベル。
世界の会社や国から金融商品をあずかる非常に重要な金融機関だ。
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