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今回は、ケイデンスデザインシステムズ(CDNS)の銘柄紹介です。
ケイデンスは、半導体メーカーに対して、EDA(電子設計自動化)ツールやIP(知的財産)を提供会社。
CDNSは買いなの?
CDNSの将来性は?
CDNSの投資リスクは?
そんな疑問を解消できるように記事を書きました。
- 競合といえる企業は2社しか存在しない。寡占化された市場で、参入障壁の高いビジネスを展開!
- 半導体設計に必要不可欠な企業であるため、AI革命の恩恵を受ける銘柄として注目!
- 売上高の大部分がサブスクリプション収益であるため、業績はかなり安定!
- 足元のバリュエーションに割高感はあるが、長期的に高い成長が期待できる銘柄!
この記事を書くために参考にしたサイトはこちら。
それでは、見ていきましょー!
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ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)事業内容
どんな会社?
ケイデンスは、電子設計の業界におけるグローバルリーダー。
ケイデンスは、電子設計に特化したソフトウェア会社。
NVIDIAやIntelなどの半導体メーカーに対して、EDA(電子設計自動化)ツールやIP(知的財産)を提供しています。
これにより、半導体メーカーはコスト削減、エラー軽減、設計時間短縮を実現し、製品サイクルを早めることができます。
NVIDIAの半導体も、ケイデンスのソフトウェアがなければ、つくることができません。
ケイデンスは、世界に22の開発拠点を持っています。
2022年度4Qの地域別売上高がこちら。
アメリカだけでなくヨーロッパやアジアでもバランスよく収益を上げていることが分かります。
ケイデンスの強みとしては、半導体メーカーだけでなくEDAを必要とするシステム会社に事業展開していける点です。
EDAを利用するセクターは、コンシューマ、クラウド・データセンター・モバイル・IOT・自動車・航空宇宙・インダストリ・ヘルスケアなど、多岐にわたります。
例えば、ヘルスケアの分野では、ファイザーやロシュなど一流の製薬会社にもサービスを提供しています。
新しいテクノロジーの導入や市場ニーズの変化にも、柔軟に対応してきました。
ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)将来性
現在、多くの半導体メーカーやAIサービスの競争が激化する中、ケイデンスは、最大の受益者となる可能性があります。
AIサービスでは、マイクロソフトがChatGPTを提供するOpenAIに投資しており、グーグルもBardで対抗しています。
半導体メーカーは、もともとエヌビディア、AMD、ブロードコム、サムスンなど多くの会社が存在しており、アップルやグーグルなども半導体を自社で設計するようになりました。
しかし、EDA市場は、寡占化された市場です。
ケイデンスの競合といえる企業は、シノプシス(SNPS)、メンターグラフィックスの2社だけです。
そのため、ほとんどの半導体メーカーが、ケイデンスの顧客なのです。
ケイデンスのソフトウェアは、AIやクラウド、自動運転など多くのテクノロジーに必要不可欠。また、テクノロジーの進歩が、急速に進んでいるため今後も長期的に高い成長が期待されます。
AI市場については、「エヌビディア(NVDA)今後の株価見通し!事業内容や決算データを分析!」で解説しています。
クラウド市場ついては、「マイクロソフト(MSFT)今後の株価見通し!事業内容や決算データを分析!」で解説しています。
ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)株価チャート・株価推移
過去10年間のトータルリターンは+1,471%。10年前に投資していれば、約15倍にもなりました。
過去10年間の株価推移がこちら。
株式市場が低迷した時のCDNS株の下落率をまとめました。
イベント | 下落率 |
---|---|
2018年米金融引き締め | -22.9% |
2020年コロナショック | -36.1% |
2022年米金融引き締め | -31.3% |
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株価チャートはサクソバンク証券から引用しています。
サクソバンク証券の評判や口コミについて知りたい方は、『サクソバンク証券の評判・口コミをもとにデメリット2つとメリット5つを解説!』をチェックして下さい。
ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)業績(売上高・利益・キャッシュフロー)推移
売上高
売上高成長率
売上高成長率(アナリスト予想)
会計年度 | 売上高成長率(YoY) |
---|---|
2023年度 | +13.4% |
2024年度 | +10.4% |
営業利益(GAAP)
営業利益率(GAAP)
EPS(GAAP)
EPS成長率(GAAP)
営業キャッシュフロー
投資キャッシュフロー
フリーキャッシュフロー
営業キャッシュフローマージン
フリーキャッシュフローマージン
売上高の多くはサブスクリプションであるため、顧客の多くが半導体メーカーであるにも関わらず、業績はかなり安定しています。
現在、インフレや賃金高の影響により多くの会社が、売上高の成長が鈍化したり、利益を圧迫されたりしています。
また、半導体業界は、景気サイクルの影響を大きく受けるため、昨年は多くの半導体メーカーが苦戦しました。
そんな中、ケイデンスの2022年度の売上高は19%、EPSは23%も成長したのです。
これは、売上の約85%が、サブスクリプション収益で、既に契約している顧客から発生しているストック型のビジネスだからです。
ケイデンスのサービスに対する需要が強く、利益率は上昇を続けています。
2022年度の粗利益率は89.6%、営業利益率は29.7%まで高まりました。
ケイデンスの顧客には、エヌビディアやサムスン、ファイザーやロシュなど世界トップクラスの技術力を持つ会社が含まれます。
これらの顧客が、高い付加価値を払ってでも使いたいサービスだということです。
利益率の重要性や優良企業の条件については、「書評『とびきり良い会社をほどよい価格で買う方法』グルフォーカス創設者が定義する優良企業の条件とは?」で詳しく解説しています。
ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)株主還元(配当・自株買い)推移
1株あたり配当
配当利回り | 0.0% |
自社株買い
自社株買い利回り | 1.9% |
ケイデンスは、成長企業なので配当を支払いをしていません。
キャッシュフローを、事業への再投資、企業買収、自社株買いに、配分しています。
2022年度には、Future FacilitiesとCascade Technologiesを買収しました。
- Future Facilities:デジタルツインを使用したデータセンターの設計と運用
- Cascade Technologies:CFD(計算流体力学)シミュレーション
2022年度のフリーキャッシュフローは11.2億ドルで、10.5億ドルを自社株買いに使いました。
ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)資本効率(ROE)推移
ROE
競争優位性の高い会社のROEは、長期で安定しており高い傾向にあります。
競争優位性の高い会社については、「【書評】『千年投資の公理』売られすぎの優良企業を買う」で詳しく解説しています。
ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)決算
2年以上もの間、アナリスト予想する業績を上回っています。
売上高の予想と結果
決算日 | 結果 | 対予想 | ○× |
---|---|---|---|
2023-02-13 | 899.9M | +15.649M | ○ |
2022-10-24 | 902.6M | +33.705M | ○ |
2022-07-25 | 857.5M | +22.507M | ○ |
2022-04-25 | 901.8M | +49.032M | ○ |
2022-02-22 | 773.0M | +15.681M | ○ |
2021-10-25 | 750.9M | +9.06M | ○ |
2021-07-26 | 728.3M | +8.047M | ○ |
2021-04-26 | 736.0M | +18.685M | ○ |
EPS予想と結果
決算日 | 結果 | 予想対比 | ○× |
---|---|---|---|
2023-02-13 | $0.96 | +0.04 | ○ |
2022-10-24 | $1.06 | +0.10 | ○ |
2022-07-25 | $1.08 | +0.11 | ○ |
2022-04-25 | $1.17 | +0.17 | ○ |
2022-02-22 | $0.82 | +0.04 | ○ |
2021-10-25 | $0.80 | +0.03 | ○ |
2021-07-26 | $0.86 | +0.10 | ○ |
2021-04-26 | $0.83 | +0.09 | ○ |
売上高
売上高成長率(YoY)
EPS
ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)バリュエーション(PER)推移
実績PER
過去10年平均 | 40.8倍 |
過去5年平均 | 51.4倍 |
PER(LTM) | 67.1倍 |
PER(NTM) | 42.1倍 |
バリュエーションは、市場平均や過去の推移と比べて高い水準にあります。
寡占化された市場で競争優位性の高いビジネスであるため、市場から高い評価を得ています。
また、AI関連株として取引されていることも影響しています。
ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)投資リスク
地政学リスクやマクロ経済の影響を考慮する必要があります。
昨年、アメリカ政府が高性能半導体の対中輸出規制を発表。
その影響を受け、NVIDIAやアプライドマテリアルズが業績を下方修正しています。
その際、EDA企業にも打撃を与えるのではないかという懸念からケイデンスの株価も下落しました。
また、バリュエーションが高いためマクロ経済が悪化した際、株価の下落率が大きくなる可能性があります。
経営陣は、決算説明会で、対中輸出規制について、「限定的でコントロールできるだろう。」と語っていました。そのため、一定の影響は受けるものの、深刻な問題ではないと考えています。
ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)今後の株価見通し
半導体やAIなど成長性の高い業界でビジネスを展開しており、寡占されたEDA市場でシェアを獲得しているため、今後も長期的に大きな成長が期待できます。
ケイデンスは、電子設計の業界におけるグローバルリーダーです。
NVIDIAやAMDなど技術力が高い会社でも、同社のソフトウェアがなければ半導体を、つくることができません。
半導体メーカーやAIサービスの競争が激化していますが、最大の受益者となる可能性があります。
売上高の多くが、経常的で予測可能であるため、業績は非常に安定しています。
過去2年もの間、アナリストが予想する業績を上回り続けてきました。
利益率が高く、キャッシュフローは潤たく、強固なバランスシートを保有しています。
キャッシュフローを、事業への再投資、M&A、自社株買いにバランスよく配分しており、今後も企業価値を長期で高めることができると信じています。
しかし、バリュエーションが割高であるため、一度に大きな金額を投資するのではなく、時間分散で投資をしたり、半導体業界や株式市場全体が下落した際に、購入する必要があります。
ケイデンスは 、NVIDIAと同じくらい期待している半導体関連株です。ブログやTwitterで複数回、取り上げてきましたが、今後も継続的にフォローしていこうと思います♪
ケイデンス・デザイン・システムズ(CDNS)株の買い方
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最後まで、お読みいただきまして、ありがとうございました。
最後に、関連記事を紹介。
ケイデンスは、2023年最新版おすすめ米国株の一つです。こちらの記事では、ケイデンスのように長期で保有できる銘柄を紹介しています。
ケイデンスの業績グラフはfinboxのデータをもとに作成しています。
ケイデンスはAI革命の恩恵を受ける銘柄として期待しています。AI市場の成長性については、 NVIDIAの分析記事で解説しています。
当ブログでは、多くの銘柄を紹介しているため、筆者のポジションを公開しています。
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